
アメジスト香港主催の定期イベントが、6月17日(土)に開催されました。「株、為替。夏に向けての動向を探る」というテーマで、酒匂隆雄さんと川口一晃さんの対談の他、若林栄四さん、川合美智子さんによるマーケット見通しなど、今回も盛沢山の内容でした。日経平均株価が2万円に再び乗せるなど、マーケットに動きが出てきた中、今後の見通しはどうなるのか。こちらでは、酒匂さんと川口さんの対談内容を再現します。
※若林さんと川合さんの対談内容を再現した記事を、Flying Back Japan の特別号として公開しております。
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今回、ロシアゲートやFBI長官の解任など、いろいろあったなかで、支持者がどう行動するのかに注目しています。中間選挙に向けて支持率が下がれば命取りではないでしょうか。
米国が利上げに踏み切り、次は欧州と見られています。政治的に安定し、景気も悪くはない。ECBが利上げすれば、ユーロは買われます。

こうなると、1ユーロ=1.09ドルは、ユーロが売られた時の下値のメドと考えますが、気になるのが1.12ドルを超えられないことです。ここを超えてくるかどうかが、今後のポイントでしょうね。
IMMポジションを見ると、5週間前からユーロが買い持ちになっています。その前はずっとユーロ売りでした。投機筋も、ユーロ高にベッドしているのであれば、ユーロは買いだと思います。
1豪ドル=84~85円は手を出さない方が無難でしょう。買うなら、もっと下がったところで買いたいですね。下がったら、レバレッジを高めずに買うくらいで良いのではないでしょうか。長いチャートを見ると、75円から90円になって、下げている。85円は高いという印象があります。
そして105円から下落し、再び80円台に吸収されました。この持ち合いは長く続くと見ています。万が一、この持ち合いの水準を、どちらかに離れれば、その方向に進むでしょう。日本経済については、どう見ていますか。
5四半期連続でGDPが上がっていると言いますが、率にして1%程度です。積極的に消費しようという気になりませんし、いろいろなところで値上がりが起こっています。景気が良いという実感がありません。日経平均株価は2万円前後で上値が重い。真に強い日本経済が見えて来ない。
とはいえ、株価が下がらないのは、日銀の買い支えがあるからです。ETFを15兆円も買っていますからね。それは下がらないでしょう。
ところが円安にならない。
米国では、NYダウが高値を更新する一方、NASDAQは大きく下落しています。これまでは同じ方向に収斂されていたのですが、今は逆相関です。いずれ、どちらかに引っ張られると思うのですが、その時、下がっている方に引っ張られないことを祈っています。
また日経平均株価はNYダウと相関関係が強いのですが、NYダウよりもドル円との相関性が強い。ドル高になれば日経平均株価は上昇します。現状、NYダウが上がっているから、日経平均株価もそこそこ上がっているのに、ドルは下がるという歪な動きになっています。嫌な予感がしますね。
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