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経済ジャーナリスト鈴木雅光の「奔放自在」 vol.05
公開日:2018年6月06日

個人一人ひとりが真剣に資産運用を考える必要性が高まってきた

今回は、少し違った視点での話をしてみたいと思います。数字はやや古いものですが、国勢調査を取り上げます。

ご存じのように国勢調査は5年に1回行われるもので、「日本に居住しているすべての人及び世帯」を対象にして実施される、国の最も重要かつ基本的な統計調査のことです。具体的には、国内の人口、世帯、産業構造などについて調査が行われます。最新のデータは2015年に行われたもので、次は東京オリンピックが開催される2020年に実施されます。

掲載した表は、総務省統計局が作成している「日本の統計2017」からのもので、国勢調査をベースにした「家族類型別一般世帯数」を少々アレンジしてみました。

この数字を眺めていると、いよいよこれからの時代は、個人一人ひとりが真剣に資産運用を考えなければならないことが読み取れます。

まず、増減率で目を惹くのが、核家族以外の世帯における「夫婦・子供と両親」世帯、ならびに「夫婦・子供とひとり親」世帯が、この15年間で大幅に減っていることです。前者は50.63%の減少、後者は41.61%の減少で、三世帯同居など核家族以外の世帯が、ほぼ半減しています。世帯数でも、「夫婦・子供と両親」世帯はたったの71万世帯しかありません。それだけ核家族化が、この5年間で一段と進んだことを意味しています。

では、核家族はどうなったのかを見てみましょう。「核家族」と言われると、どのようなイメージでしょうか。大半の人は、夫婦と子供が一つ屋根の下で暮らしているというイメージを描くと思います。

ところが、「核家族」の代表的な形と思われる、「夫婦と子供」世帯は、この15年間で4.13%も減少しました。その一方で、「夫婦のみ」世帯が21.48%も増加しています。世帯数で見ても、「夫婦と子供」世帯が1428万8000世帯であるのに対して、「夫婦のみ」世帯は1071万8000世帯になっており、両者の差が徐々に縮まってきているのが分かります。

これは恐らく、最初から子供が夫婦のみで暮らしてきた世帯だけでなく、最初は「夫婦と子供」世帯だったのが、子供が実家を離れた結果、「夫婦のみ」世帯になったケースが、かなり多く含まれていると思われます。それは、核家族以外の世帯における「夫婦・子供と両親」世帯、ならびに「夫婦・子供とひとり親」世帯が、この15年間で大幅に減っていることからも分かります。

つまり、夫婦2人の世帯に子供が生まれ、子供が成人して結婚し、孫が生まれ、全員が同居するのではなく、もはや子供は成長したら親元を離れて暮らすというのが普通の時代になったということです。だから、「夫婦のみ」世帯の数が最大数に近づき、かつこの15年間で21.48%も増えたのでしょう。

そして核家族でも突出した伸びになっているのが、「男親と子供」あるいは「女親と子供」という世帯です。両者とも、この15年間での伸び率は30%を超えています。今や3組に1組が離婚する時代と言われているだけに、「男親と子供」あるいは「女親と子供」という世帯が増えるのは、当然の結果といっても良いでしょう。

そして、表にある家族類型別の中で最大勢力となっているのが「単独世帯」です2000年では「夫婦と子供」世帯に次ぐ数でしたが、2015年の調査では、ついに最大の1841万8000世帯になりました。

さて、この数字から何が読み取れるでしょうか。

この流れが続くとすると、単独世帯、ならびに夫婦のみ世帯は今後、確実に増えていきます。その一方で、複数世代が同居する大家族は、ますます減少傾向をたどっていくでしょう。

生涯独身を貫くとしたら、自分が年老いて体の自由が利かなくなったとしても、頼れる家族はどこにもいません。ということは、何らかの介護施設に入って、余生を過ごすことになります。

あるいは結婚しているとしても、「夫婦と両親」、「夫婦とひとり親」、「夫婦・子供と両親」、「夫婦・子供とひとり親」という、核家族以外の世帯数が減少しているのは、いずれ夫婦2人の生活になり、さらに時間の経過によって、夫か妻のいずれかが先立ち、単独世帯になるケースが多くなることを意味しています。

もちろん子供がいれば、どちらかが先だった場合、子供が親の面倒を見ることもありえますが、核家族以外の世帯数がこの15年で大幅に減少した事実からすると、その可能性は非常に低いと考えるべきでしょう。

大家族であれば、介護を外に求めなくても、なんとか家族の中で吸収できる余地もありますが、単独世帯や、核家族でも「夫婦のみ」世帯になると、家族の中で介護を吸収するのが困難になるので、ゆくゆくは施設に入らざるを得なくなります。その時、大事になるのは、お金です。そのお金をつくるためにも、個人一人ひとりが、自分の資産運用をしっかり行う必要があるのです。

iDeCoやつみたてNISAなど、国が税制の恩典を設けてまで、積立による長期資産形成の制度を設けているのは、家族の形が大きく変わってきたからでもあるのです。



金融ジャーナリスト
鈴木雅光(すずき・まさみつ)

JOYnt代表。岡三証券、公社債新聞社、金融データシステムを経て独立し(有)JOYnt設立し代表に。雑誌への寄稿、単行本執筆のほか、投資信託、経済マーケットを中心に幅広くプロデュース業を展開。

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