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酒匂隆雄が語る「畢生の遊楽三昧」 第148回
公開日:2018年7月24日

国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。

このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。

未曽有の災害と荒れた相場

暑い!

この暑い時に暑いと言われると更に暑くなる気がするが、本当に暑い。

昨日埼玉の熊谷では最高気温が41.1度に達したと言うが、これはお風呂の温度とほぼ同じではないか!黙って立っているだけでお風呂に入っているのとおんなじか。

横浜にある我が家ではエアコンを25度に設定して極めて快適なのだが外に出るといきなり35度!この10度の温度差は古希を超えたじーさんには直ぐに調整出来るものではなく歩いているとくらりとする。日向を歩くと眩暈がする。

こういう時に熱中症になるんだろうな?

どうか皆さん、我慢をしないでどんどん水を飲みましょうね。

先週為替の話をしたが、その後大きな動きが有ったので追記させて頂きたい。

先週の話の中で、

『ドル円相場は明らかに上昇トレンドにある。とは言え、この『遊楽三昧』でも以前指摘した『時限爆弾』(リスク・オフとなってドル安&円高になる危険性)は依然として存在する。暫くは短期的なトレードに終始し、再び下げトレンドに転じた時は捲土重来で流れに乗りたいものだ。』
と述べたが、その捲土重来のチャンスが意外に早く到来した。トランプ大統領が吠えて米ドル高と利上げをけん制したのである。

曰く、
『中国やEUは金利を低くし、為替を操作している。』
『強いドルは米国を不利な立場に置く。』
『米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めをすれば、借入コストを引き上げて経済を減速させる可能性が有り、これまでの努力を損なう可能性が有り利上げは嬉しくない。』

トランプ大統領が安いドルと低金利を望んでいることは周知の事実であったが、中央銀行である米連邦準備理事会(FRB)の金融政策に文句を付けるのは極めて異例である。

この発言で昨日の東京市場ドル円は112.50から110.85まで円高が進み、ユーロドルも1.1650から1.1740までユーロ高が進んでトランプ大統領の独りよがりの独善発言は今のところ功を奏した感がある。

先週113.16の高値を付けて取り敢えずの天井を付けた感のあるドル円相場であるが、さてこれからの展開はどうであろうか?

ドル・円は本邦の企業によるM&A(企業の合併・吸収)と機関投資家による外貨建て債権(株や債券に対する投資)購入の為の旺盛な外貨購入意欲(特に米ドル)により堅調な地合いを見せ、またテクニカル分析に則ったヘッジ・ファンドなどの投機的な買いもドルの上昇を助けたが、暫くはこれ等の実需のドル買いと将来の動き(例えば日米通商交渉で円安是正や我が国の対米貿易赤字の早急な減額を迫られる。)を考えてのドル売りとの綱引きになる可能性がある。

面白いデータがある。

東京外為市場で大きなシェアを保持する我が国の個人投資家はドル・円が110円から113円に上昇する過程で保有するドルを売って利益を確定させた。(上のチャートで黒い線が上昇)で大幅にドルの買い持ち残高を減らして(上のチャートで赤い線が上昇)ドル売りを行ったのである。

彼らはそろそろドル・円相場が頭を打ったと判断したと思われる。

それとは逆に、投機筋の代表格と言われるシカゴ・IMMは円の売り持ち(ドルの買い持ち)を増やしてドル買いを行った。(上のチャートで赤い線が上昇)で大幅に円の売り持ち残高を増やして(上のチャートで青いバーが上昇)ドル買いを行った。

彼らは依然としてドル円相場は上げ基調にあると考えていると思われる。

かたやこれからはドルが下がると思い、かたやこれからもドルが上がると思っているのである。

実に面白いですな。


かく言う筆者であるがドル円相場は当面の天井を打ったのかなと思っている。その根拠は今回のドル安&円高やドル安&ユーロ高の引き金となったトランプ発言が非常に重いものだと思っているからである。

最初の「中国やEUは金利を低くし、為替を操作している。」とのトランプ発言は、そっくりそのまま「日本は金利を低くし、為替を操作している。」と当て嵌まるのだ。

折しも今月末から日米通商交渉が始まるが、アメリカ側からどんな要求が飛び出してくるのか、今から我が国の通商産業省はびくびくしている。円安是正の話でも出たら、一たまりも無い。

30日~31日に日銀政策決定会合が開催される。

黒田日銀総裁は3月に、2%の物価目標の達成時期を2019年度ごろとみているのを踏まえ「(金融緩和の)出口というものをそのころ検討するようにするのは間違いない。」と語り日銀が超金融緩和政策からの脱却を図っている事を初めて公にしたが、今回のトランプ発言が月末の日銀政策決定会合に影響を及ぼす可能性は捨て切れまい。

昨日の債券市場では10年物国債利回りが0.090%まで急上昇し、2月以来の高水準に達した。国債利回りの上昇は円高を招く。

暫くは円高サイドへの動きに注意しておくのが肝要と思われる。



酒匂隆雄氏プロフィール

酒匂隆雄 さこう・たかお

酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表

1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。

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