若林栄四 ニューヨークからの便り

若林栄四(わかばやし・えいし)

1966年東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツ(本邦法人)の代表取締役を務める。

【著書】
・黄金の相場予想
・世界一やさしい図解FXの教科書
・異次元経済 金利0の世界
・富の不均衡バブル
・etc

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日経新聞の若林的読み方

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ある講演会で、ドル・円相場の記事が日経一面トップに出るとほとんどの場合相場が終わると申し上げたら、会場はどっと沸いた。1995年4月79円75銭の超円高の時は例外的に、3回日経一面トップに"ドル円"が出て、そのあと急激にドルが反転上昇したのは記憶に新しい。

今回の円安にはあの95年の円高ほどの盛り上がりはない。
しかしファンダメンタルズから大きくかい離した相場が、猛烈なスピードでさらにファンダメンタルズと反する方向に走っているという意味では同じくらい馬鹿げた相場といえよう。

既に日経一面トップに"ドル円"は2度登場した。
恐らく今回の円安フィーバーは2回の登場で終わる程度のマグニチュードのものではないかと思っている。もう一度一面トップをやってもおかしくはない。しかしそういった社会現象面から判断すると円安が最終段階にあることは確かだろう。

今回の円安は95年の円高とは逆に、官製円安の色彩が濃厚である。
したがって政府の相場に対する関与の有効性を信ずる人は、円安が止まらないと見るだろう。あるいは日米金利の方向が逆方向との説明を盲目的に信じる人も円安が簡単に終わらないと見ているだろう。

しかし為替相場の本質は記号である。ファンダメンタルズ、あるいは政府の介入のいずれも本質的には関係ない。あたかもファンダメンタルズで動いているように見える時もあるが、それはそうしないとメディアの解説ができないからである。

官製相場に対する馬鹿げた信仰は、例えば株式市場でよく議論されている。GPIFが国内株式に巨額の資金を投入するというような類のものである。
需給が相場を決定するという盲信も害悪を流しているし、それを使って株価を押し上げようとする、官僚、政治家の馬鹿さ加減には愛想が尽きる。

需給が効果を発揮するのは個別株の場合であり、インデックスは別の生き物である。
商品相場の農産物ぐらいまでは需給が通用するが、金属になってくると需給よりもサイコロジー(市場心理)である。為替相場、株式のインデックスなどは圧倒的にサイコロジーの世界であり、相場が動くことにより、その方向に需給が付いてくるということはあるが、需給は相場を主導するものではない。

したがって、基本が間違っている相場解説の記事は、無視することが大事である。
ただ日経一面トップ記事で相場が終わるというのは、まさに世間のサイコロジーが最も典型的に表れるからである。日経新聞の役目はまさにそのポイントにあり、その点においてだけあの新聞の存在意義が認められる。

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