たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!!

田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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9日の上海総合指数は2.47%上昇、自律反発!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

9日(月)の上海総合指数は高寄り後、終日買いが先行する相場となりました。終値は先週末比2.47%高の2815.11ポイントで引けています。

6日(金)の前引け前に201631日以来の安値となる2691.02ポイントを付けています。そこからリバウンドが始まっているのですが、出来高はあまり増えていません。

20180709A.png

また、9日(月)の創業板指数は2.64%上昇しました。

6月後半は底這い状態となりました。7月初旬に小さなリバウンドがありましたが、先週後半は下げています。チャートを見る限りでは、値固めの状態です。

20180709B.png

また、9日(月)の上海50指数は2.86%上昇しました。

こちらは先週、値固めが進み、この日は、力強くリバウンドしました。

20180709C.png

76日(金)、北京時間正午121分、アメリカは340億ドル相当の中国からの輸入品に対して25%の追加関税を課す措置を発動しました。

トランプ大統領は直前になってこれを取り消すのではないかと期待する向きもあったのですが、事前に報道されていた通りの内容で、実際に実行されることになりました。

しかし、市場では、嫌気してさらに売られるのではなく、イベント通過で自律反発となりました。

9日(月)、好材料がありました。

中国証券監督管理委員会は78日、中国国内で働く外国人、A株上場企業における海外勤務もしくはストックオプションを持つ外国籍の従業員に対して、A株証券口座開設の許可を検討しているといった話が市場に広がりました。

市場開放が進むことで、外国人の買いが増えるとの思惑から大型株が買われました。これが、上海50指数が大きく買われた要因だと思います。

上海総合指数はチャートだけを見ていると、このままリバウンドが続きそうな感じもしますが、出来高が増えていません。現段階では、買い手が大きく増えて上がったのではなく、売り手は減って上がったといった段階です。

また、トランプ大統領は先週、2週間以内に残りの160億ドル相当の輸入品についても追加関税をかける可能性があるとしています。

米中を含め世界各国はグローバルなサプライチェーン、バリューチェーンを形成しています。

特に米中企業の業務の結びつきは密接です。

追加関税をかけることによって両者を引き離すのは困難で、両方にとってデメリットとなります。

有権者の厳しい審判の目にさらされるトランプ大統領は、なんでも好き勝手にできるわけではありません。

ですから、この問題については、長期的にはそれほど悲観していません。

ただ、短期的にはトランプ大統領の次の政策に対する警戒感があり、自律回復するとしても、それほど強い動きにはならないとみています。

 

 

 

 

 

 

 

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米中貿易紛争は戦争に変わるのか?

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

人民元安誘導が対抗措置のひとつ!!

このところ人民元が急落している。

人民元対ドルレート基準値を見ると、今年の最高値は4月2日の1ドル=6.2764元で最安値は6月29日の6.6166元。この間、5.4%もの人民元安となっている。特に下落の目立つのは19日以降でこの間、3.0%人民元安となっている。

20180705_tashirojinnminngen.png


この要因に関して、本土のマスコミではおおよそ次の3点を挙げている。

1.ドル指数が上昇した。

2.FRBは6月に利上げを行ったが、中国はこれに追従せず、逆に預金準備率の引き下げなどを行い、市場に資金を供給した。

3.米中貿易摩擦が激化した影響で、中国における貿易黒字が縮小し、景気減速懸念が高まった。1~5月の貿易黒字は26.8%減少、第1四半期の経常収支は、ほぼ15年来の赤字となっている。

アメリカの金融政策、トランプ大統領が仕掛ける保護貿易政策が原因だと言わんばかりである。確かにそうした面もあるだろうが、やはり当局による人民元安誘導がうまくいっていることも主な要因の一つであろう。

為替決定メカニズムについて、細かい点の変更はあるものの、基本的な枠組みは2005年7月に行われた為替制度改革から変わっていない。
中国人民銀行がその日の取引が始まる前に発表する基準値に対して一定の値幅の範囲内において、市場参加者は自由な取引を行うことができるといった制度がそのまま温存されている。

一見すると、株式市場におけるストップ高、ストップ安制度と似たような感じにも受け取られ、変動相場制と変わりがないのではないかと思うかもしれない。
しかし、取引が始まる前に発表される基準値が、市場実勢とは逆に動いたとしたら、市場参加者はどう感じるだろうか?

例えば、人民元が日中の取引で値幅制限一杯まで買われたとすると、その後は中国人民銀行が一方的に市場介入することになり、それ以上人民元は上がらない。
その翌日、前日の終値が基準値となるなら、自由な取引とほぼ同じであるが、前日と同じ水準に基準値が設定されたとすればどうだろうか?
そこまで極端ではないにしろ、中国人民銀行は基準値を前日の終値に対して上げ下げすることで、市場参加者の意思決定に大きな影響を与え、結果的に効率よく為替市場をコントロールすることできる。

もっとも、基準値の決定メカニズムは中国人民銀行の任意というわけではない。建前上は、市場の需給関係を十分考慮し、通貨バスケット制を参考にしてそれを調整して決定しているとしている。

しかし、その後の動きをみると、通貨危機の際には人民元を一定水準に保つようにした。人民元の自由化、国際化を進めようと、ある時は前日の終値を重視した。
また、ある時は為替の安定を重視するために通貨バスケット制の値を重視した。結果的に、中国人民銀行は、その時の経済情勢に応じ、巧みに基準値の決定メカニズムを変え、適切に為替レートをコントロールしてきた経緯がある。

20180705_tashirojimminngenn2.png


今回はどうかといえば、人民元安が進む中で、前日の終値に対して、基準値がそれを加速させる方向で動いているわけではない。
ただし、中国側の説明からわかるように、市場ではドル買い、人民元売りに需給が傾く中で、中国人民銀行はそれを食い止めるような動きはしていない。

中国では、個人に対しては、留学や海外にいる親類縁者に対する特例があるものの、基本的には年間5万ドル以上の外貨を売買できない。企業に関しては、事業にかかる送金は基本的に自由だが、金融取引などに関しては原則禁止されている。
実質的な為替管理についても、その時々で厳しくなったり甘くなったり大きく変化する。昨年は、外貨取引の監督管理が厳しくなった。その結果、昨年から今年の3月にかけては人民元高に誘導されている。

もともと、本土の長期資金は中国経済に対して楽観的で、ドル買い需要は少ない。
習近平国家主席が政権の座についてからは、徹底した汚職撲滅運動が行われたことで、資産保全のために法的にグレーな資金が海外に流出したが、そうした動きは既に落ち着いている。
今問題になるのは、短期的にドル高人民元安が進みそうだということで、人民元売り、ドル買いに走るといった投機であるが、監督管理が強化されたことで、法の網を潜り抜けて資金を流出させるのは難しい。
投機筋の動きさえ抑え込めるのならば、当局にとって人民元安は、輸出産業を下支えするという点で望ましい政策である。

トランプ大統領は7月6日より340億ドル相当の追加関税措置を実施するとしているが、中国人民銀行は場合によっては、さらなる人民元安誘導で、トランプ大統領をけん制する可能性がある。

中国側にはこうした報復措置がある。トランプ大統領が中国に対して厳しい保護貿易政策をとることは難しいであろう。

 

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2日の上海総合指数は2.52%下落、2年4カ月ぶりの安値!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

2日(月)の上海総合指数は安寄り後、大型株を中心に売りに押され下落、終値は先週末比2.52%安の2775.56ポイントで引けています。

ちなみに、終値ベースでは201631日以来の安値となりました。

鉄鋼、採掘サービス、石炭、石油、銀行、保険、証券、不動産、ホテル・レストラン、物流などが大きく売られました。

20180702A.png

また、2日(月)の創業板指数は1.14%下落しました。

5月下旬以降厳しい下落トレンドが出ていたのですが、6月後半は底這い状態となり、先週末となる629日(金)は4.08%上昇しています。2日(月)は下落しているのですが、チャートを見る限りでは、まだ、リバウンド過程にあるといえそうです。

20180702B.png

また、2日(月)の上海50指数は3.77%下落しました。

こちらは終値ベースで2017522日以来の安値を更新しました。

20180702D.png

厳しい下落相場となっていますが、本土の情報を見ると、人民元が下落していること、市場の資金流動性が不足していることなどを要因として挙げているところが多いようです。

人民元対ドルレートについては、4月中旬をボトムに下落トレンドが出ており、足元では6月後半以降、下落速度が加速しているといった状態です。

中国人民銀行が取引前に発表する基準値と日中の取引状況を見ていると、決して基準値が前日の終値に対して切り下がるような形にはなっていません。

ですから、中央銀行が意図的に元安誘導しているようには見えません。

ただし、中国人民銀行は最大規模の市場参加者となっています。また、ビッグプレーヤーである国有商業銀行や全国ネットの都市銀行などは、中国人民銀行から何らかの指示を受けていないとは言い切れません。

アメリカでは利上げ、中国では預金準備率の引き下げを行うなど、元安に傾きやすい環境の中で、中央銀行が意図的に行ったか、あるいは市場参加者による思惑なのか、あるいはその両方なのか、こうしたトランプ大統領の保護主義政策への対抗策が根本的な元安の要因ではないかと思います。

また、流動性のひっ迫についてですが、インターバンク市場金利を見ている限りでは、75日(木)から預金準備率が引き下げられることもあり、ひっ迫した感じではありません。

流動性資金は足りているのですが、監督管理が厳しく、投機目的の資金はほとんど市場に流れ込まないというのが実態ではないかと思います。

76日(金)には米中双方が340億ドル相当の輸入品の追加関税をかけ合う予定となっています。

トランプ大統領が直前で追加関税措置を撤回しない限り、米中、あるいは世界の株式市場は、下押し圧力のかかった状態がしばらく続くことになりそうです。

 








 

 

 

 

 

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米中貿易紛争激化で世界の株式市場は正念場!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。 

本土市場、外部、内部要因ともにネガティブ!!

本土株が売られている。

上海総合指数は1月29日の場中で高値3587.03ポイントを付けた後下落トレンドとなり、6月22日の場中で安値2837.14ポイントを付けている。
ちなみに、前者は2015年12月28日以来の高値、後者は2016年6月24日以来の安値である。週足チャートをみると、5週連続で下げている。

201806228_tashiroshanghai.png
創業板指数は場中ベースで2015年1月6日以来の安値、上海50指数は2017年7月11日以来の安値となっている。歴史的な水準からいえば、大型株よりも、小型材料株の下げが厳しいと言えよう。

最大の要因はこれまでも再三指摘してきた通り、米中貿易紛争の激化である。

トランプ政権は15日、中国製造業2025を批判、関連する製品を含む1102品目、500億ドル相当の輸入製品に対して25%の追加関税をかけると発表した。
まず、第1段として340億ドル相当分について、7月6日より追加課税を実施。残りの160億元に対しては、さらに評価を行ったうえで実施すると発表した。

これに対して中国側は直ちに対応策を発表した。
財政部は16日、「国際法基本原理に照らし合わせ、"中華人民共和国対外貿易法"、"中華人民共和国輸出入関税条例"などの法律・法規・規定・国際法の基本原則に基づき、
関税税則委員会はアメリカからの659品目、500億ドル相当の輸入製品に対して25%の関税をかける。
このうち、農産品、自動車、水産品など545品目約340億ドル相当分については7月6日から課税を開始し、化工製品、医療設備、エネルギー製品などその他の製品品目と、その実施時期については別途公表する」と応酬した。

トランプ大統領は18日、中国側の報復措置に対して、さらに2000億ドル相当の輸入製品に対して10%の追加関税を課すと警告した。

これに対して商務部報道官は18日、「このような高圧的で恫喝するような威圧的なやり方は、米中双方による多数に渡る協議合意に反しており、国際社会に対して大きな失望を与えている。
もし、アメリカが理性を失い、追加輸入課税リストを公表するようであれば、中国側は、数量、質を合わせた総合的措置を取り、強力な反撃をせざるを得ない」などと反発している。

両者の主張は全くかみ合っていない。中国側の報復は、トランプ大統領が自分の支持基盤となる中西部農村地区に大きなダメージを与える。
輸入物価が上昇し、輸出、消費が鈍化、景気が減速するといったリスクがある。加えて、アメリカの株価下落につながりかねない。
トランプ大統領が仕掛ける保護貿易政策は口先だけで、実際に行わないだろうと考える投資家もいるが、トランプ大統領が一向に態度を改めないばかりか、強固な政策を打ち出す気配を見せていることで、
強気の投資家が少しずつ弱気に転じることで、本土市場は下落トレンドが発生しているといえよう。

もっとも、本土の情報を見る限り、中国政府が景気への配慮よりも、長期的な構造調整を重視するといった姿勢を変えないことも株価下落の要因だといった分析も散見される。

先週紹介したように、5月の経済統計は貿易を除き、軒並み前月の伸び率を下回りかつ、市場コンセンサスを下振れしている。

金融統計をみると、5月末のM2伸び率は8.3%で前月末と同じ。5月の人民元新規貸出純増額は1兆1500億元で前年同月を405億元上回ったが、社会全体の総融資純増額は7608億元で前年同月を3023億元下回っている。
両統計の差は、銀行勘定ではオフバランスとなる理財商品などが縮小していることによるものとみられる。当局は、景気に対して配慮することなく、構造問題の解消を進めており、そのために結果的に金融が引き締め気味となっている。

"金融レバレッジを縮小させ、構造改革を実施、イノベーションが駆動する発展モデルへの転換を進めることが何よりも大切である。中国は景気減速に対して十分な抵抗力がある"。
当局がそのような政策スタンスならば、投資家のリスク許容度は小さくならざるを得ない。これも、本土市場下落の要因の一つであろう。

外的要因、内的要因ともに、すぐには解消されることはなさそうだ。しばらくの間、本土市場は下値を探る動きとなる可能性がありそうだ。

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25日の上海総合指数は1.1%下落、2年ぶりの安値!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

25日(月)の上海総合指数は高寄り後、出来高が膨らまない中で上値が重く、後場に入ると前営業日比マイナスで推移、安値引けとなりました。

1.1%安の2859.34ポイントで引けています。

終値ベースでは2016624日以来の安値を記録しています。

空港・空運、鉄鋼、石炭、製紙、銀行、不動産など大型株を中心に売られています。

20180625A.png

また、25日(月)の創業板指数は0.7%下落しました。

5月下旬以降下落トレンドとなっており、19日(火)に5.8%下落、年初来安値を更新していて、厳しい下げ相場となっていますが、その後はかろうじて底這い状態を保っています。

20180625B.png

また、25日(月)の上海50指数は1.9%下落しました。

こちらも年初来安値を更新中です。

20180625C.png

中国人民銀行は24日、75日より、預金準備率を0.5ポイント引き下げると発表しました。

中国人民銀行の責任者によれば、5大国有銀行や中信銀行、光大銀行など12の株式制商業銀行に対して預金準備率を0.5ポイント引き下げることによって、5000億元の資金が放出されると説明しています。

こうした資金が債務の株式化プロジェクトの市場化、法治化に用いられ、それが呼び水となって同規模の社会資金が流入することを期待すると付け加えています。

また、郵政貯蓄銀行、都市型商業銀行、非県域農業商業銀行、外資銀行に対する預金準備率を0.5ポイント引き下げることによって、2000億元の資金が放出されると説明しています。

こうした銀行が零細企業への貸出市場を開拓し、零細企業に対して資金を供給することで、さらに一歩進んで零細企業の融資難、融資コスト高を緩和させるよう期待すると付け加えています。

預金準備率の引き下げは、市中に余裕資金が生じるために、株式市場にとっては大きな好材料です。

だから、寄り付きは買われたのですが、中国人民銀行の説明をしっかりと読むと、引下げによって得られた余裕資金は、債務に苦しむ地方系国有企業などの債務の株式化に使いなさいと指示しています。

また、零細企業が資金ショートしないように、零細企業への貸出を充実させなさいと指示しています。

余裕資金が株式市場に流入する余地はなさそうです。

これでは好材料とは言えません。

あえて言えば、6月末を目途に期限到来する多額の債務に対して当局は、ロールオーバーさせるのではなく、債務の株式化を進める方針ですが、そのために、市中の資金が不足しつつありました。

そうした債務の株式化による悪影響を取り除く効果はあるとみられますが、それだけで投資家心理は改善しません。

米中貿易紛争が激化する中で、アメリカは76日より、追加関税措置を実施するとしていますが、トランプ大統領は本当に紛争を戦争状態まで引き上げるつもりなのでしょうか?

当面、買い手不在の相場が続きそうです。

 

 

 

 

 

 

 

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