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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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11日の上海総合指数は1.83%安、スタグフレーション懸念で売られる!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

11日(月)の上海総合指数は安寄り後、終日売りに押される展開となりました。

終値は1.83%安の2909.97ポイントで引けています。

セクター別では、全面安の展開となりました。

医療機器サービス、通信設備、採掘サービス、農業、半導体・部品、国防軍事などが大きく売られました。

20191111A.png

11日(月)の創業板指数は2.23%安となりました。

20191111B.png

11日(月)の上海50指数は1.55%安となりました。

20191111C.png

11日(月)の上海総合指数は、200日移動平均線を割り込んで下げています。

8月上旬に一度割り込んでいますが、10日ほどで戻しています。

そのほか、10月上旬、10月末から11月初め辺りの下落局面では200日移動平均線がサポートラインと機能していました。

出来高は増えていないので、売りに大きく傾いているといったわけではありませんが、上値が重く、5日から200日までの移動平均線の感覚が詰まってきただけに、少し心配なチャートではあります。

トランプ大統領は8日(金)、「アメリカは関税の段階的撤廃にまだ合意していない」と述べており、これが株価下落の要因とする日本のメディアもあるようです。

ただ、11日(月)の滬港通による海外からのA株投資は6000万元の売り越しでしたが、深港通では7億3000万元の買い越しでした。

外国人投資家はこのニュースに反応していないと言えるでしょう。

また、本土メディアの市場コメントをみる限りでは、これを株価下落要因とするところは見当たりません。

トランプ大統領の発言内容はすぐに変わるので、投資家はそれほど気にしていないと思います。

下落材料として気になったのは、9日(土)に発表された物価統計です。

10月の消費者物価指数(CPI)は3.8%上昇となり、前月を0.8ポイント上回りました。

今年のCPI上昇率のコントロール目標は3%前後ですので、今後の金融政策が難しくなりました。

豚肉価格が101.3%上昇したのですが、これによって、CPI上昇率が2.43ポイント押し上げられています。

一方、10月の卸売物価指数(PPI)は▲1.6%減で前月よりも▲0.4ポイント悪化しました。

川上製品の需給がかなり緩んでおり、全体の景気は悪化しています。

スタグフレーションの様相を呈しているといった見方もできます。

アフリカ豚コレラ発生の影響であり、騒ぎはひと段落しているとはいえ、金融当局はインフレに繋がる金融緩和を続けにくくなるのではないかと心配する投資家もいるようです。

先週まで人民元高が進んでいたのですが、11日(月)は人民元安方向に戻しています。

本土市場は人民元高が株高に繋がり、人民元安が株安に繋がると投資家は認識しており、これも市場心理に影響したのかもしれません。

11日(月)には10月の金融統計が発表されました。

M2は8.4%増で、前月と同じ、市場予想とも同じでしたが、人民元新規貸出純増額は6613億元に留まっており、市場予想の8000億元、前月の1億6900億元を大きく下回っています。

14日(木)には10月の経済統計が発表されますが、市場予想を大きく下回った場合、中国人民銀行は果たして、思い切った金融緩和政策が打ち出せるでしょうか。

今週は統計、中国人民銀行の政策スタンス次第で、株価は不安定な値動きとなりそうです。

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