たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!!

田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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米中貿易戦争のピークアウトでリバウンド!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

先週の上海総合指数は0.8%安。薄商いの中、小動きが続いた。

20180913_tashiro1syanhai.pngそれは大型株でも小型株でも変わらない。国家隊を含め、身動きできない状態が続いている。

20180913_tashiro21syuu.png最大の懸念材料は言うまでもなく米中貿易摩擦であるが、これを書いている8日午前10時現在、新しい情報は見られない。

商務部では6日、定例のプレスリリースを行ったが、これまで同様、厳しいことを言っている。
「アメリカが2000億ドルの中国からの輸入品に対して追加課税を徴収する件に関して、意見徴収を行なってきたが、間もなく終わろうとしている。
9割超の公衆参加者が反対している中で、トランプ大統領は引き続き追加課税措置を続けようとしているが、どのように対応するのか」といった質問を、中国国際テレビ局が行った。

これに対して、商務部の高峰報道官は、「アメリカは、WTO規則に対して重大な違反をしており、一方的な措置を採り続け、米中貿易摩擦を加速させている。
米中両国企業、消費者の利益を損ね、グローバルなバリューチェーン、サプライチェーンの安全を損ねている。
もし、アメリカが意見聴取において、圧倒的多数の企業が反対するのを顧みず、一方的な行動に出て、中国に対していかなる新しい追加関税措置を出したとしても、中国側は、必ず反撃を行う。
中国に対するいかなる圧力措置も理にかなっておらず、無効である。貿易戦争はいかなる問題も解決しない。公平に、誠実で信頼のおける対話や協議を通すことのみが貿易摩擦を解決する正しい選択である」などと答えている。

意見聴取の結果が厳しかったので、トランプ大統領は躊躇している可能性がある。追加関税措置は瞬間的な影響としては増税に等しい。選挙に響かないはずはない。
特に、対象となる製品は、一般消費者に身近なもので、低所得者に大きな増税感を与えるものである。やりにくいだろう。

6日のウォールストリートジャーナルによれば、トランプ大統領は記者に対して電話で、日本の指導者との良好な関係について語る一方、その関係は「もちろん、私が彼らに対し、彼らがどれだけ支払う必要があるか告げた途端に終わるだろう」と述べたそうだ。
中国だけでなく、EU、メキシコ、カナダに対しても、貿易戦争を仕掛けているが、EU、メキシコは一応の決着がついており今後、その矛先は日本に向かいそうである。

トランプ大統領の本当の狙いは、貿易赤字の削減ではなく、外国との貿易戦争を勇敢に戦い、勝利を収めるところを有権者に見せることにあるのではなかろうか?
だとしたら、これ以上攻めるとアメリカ側にも大きな悪影響が出る中国ではなく、攻めやすく、抵抗が小さいだろう日本を攻撃対象とした方が得策だと考えたのかもしれない。中国においては、最悪期は去ったのかもしれない。

8月31日に出そろった2018年6月中間期業績については、上海証券取引所に上場する1439社合計では、11%増収、14%増益、深セン証券取引所に上場する2116社合計では、17%増収、17%増益となった。
ウエートの高い金融が伸び悩む一方、非金融、創業板銘柄などが高い伸び率となった。この段階では米中貿易戦争の影響は全く見られない。
ただし、市場が気にしているのは、7-9月期の業績である。成長分野である電子部品、通信機器あたりに影響が出てくるのではないかといった懸念はあるかもしれない。
それだけに、トランプ大統領の対中制裁が峠を越えたとすれば、業績面でも好材料となるだろう。

アメリカの金利上昇に加え、いくつかの新興国の金融市場で混乱が起きていることから、中国を含め資金がアメリカへ流出しているのではないかといった見方がある。
ただ、滬港通、深港通を通じて北上した純資金流入額は2312.53億元で、8月1日~9月5日までに北上した純資金流入額は387.29億元である。4月以降でみれば、1799.32億元の資金が海外から国内に流入している。

海外の投資家は中国本土株を買い越しているわけだが、マーケット関係者たちは本土から資金が流出していると分析している。ドル高人民元安が進むと予想し、本土株を売って、ドル資産を買う動きが出ているという。
国内の投機家が株を売っているということになる。ただし、足元の人民元対ドルレート基準値は、逆周期因子を導入して以来、上昇トレンドが抑えられている。これも、株式市場にとっては好材料である。

20180913_tashiro3jinmin.pngトランプ大統領による鋼材、アルミニウムの輸入に関する追加関税措置から始まった米中貿易戦争であるが、一旦落ち着きを見せるなら、本土株は買いである。大型株を中心に戻り相場となりそうだ。

 

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