たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!!

田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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アメリカ、中国ともに金利上昇に要注意!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

中国経済に死角なし!!

2017年の中国の実質経済成長率は6.9%であった。直近のピークは2010年の10.6%でボトムは2016年の6.7%ということになる。
ボトムについて四半期ベースでもう少し細かくみると、2016年第1四半期から第3四半期は6.7%となっており、この時点で成長率は一旦下げ止まっていて、その後はごく弱いリバウンド過程となっている。

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2008年秋に起きたリーマンショックへの対応策として4兆元の積極財政政策を打ち出したことで経済はV字回復を果たすことができた。
しかし、その反面、大きな副作用を経験した。重複投資、無駄な投資、不要不急の投資、環境汚染を無視した投資が蔓延し、成長の質は大きく劣化した。

また、地方政府の債務が急増し、それとともに不良債権が激増した。高利回りの理財商品など当局の監督管理の網を潜り抜けたシャドーバンキング業務を通じた金融機関の投機的事業拡大に、不動産投機が加わり、金融リスクは大きく高まった。
成長率の鈍化が止まったということは何を示唆しているのだろうか?

それは一つには、リーマンショックの後処理が終わりつつあることを意味している。例えば、工業品出荷価格指数(PPI)上昇率をみると、2012年3月からマイナスとなり、それが4年半続いたが2016年9月、プラスに転じるとその後はプラス圏内を維持している。
供給過剰産業が更に設備投資を増やすことで、供給過剰を助長させていたが、それに対する政策、供給側構造性改革が効果を現している。

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三去一降一補(生産過剰、在庫過剰、レバレッジ過剰を取り去り、コストを下げ、弱い部分を補強する)政策が効果を現している。

生産能力について2017年は鉄鋼を5000万トン程度、石炭を1.5億トン以上、石炭発電所を5000Kwそれぞれ削減した。レバレッジの過大については、2017年1~11月の工業企業資産負債比率が0.5ポイント減少した。
在庫については2017年末の全国商品不動産在庫は2016年末と比べ1.1億平方メートル減少、2015年末と比べると1.3億平方メートル減少した。

コストについては2016年、減税、政府手続き関係費用の引き下げで1兆元減らし、2017年も1兆元減らした。弱い部分の補強については2017年、水利管理に対する投資を16.4%増やし、生態保護、環境改善投資は23.9%増やした。

昨年の中央経済工作会議で2020年の十三五計画終了までの政策方針が示されたが、重大なリスクの解消、貧困からの脱却を正しく進めること、環境汚染防止といった3つの問題を攻略しなければならないと指摘している。
これは、今後も供給側構造性改革、環境汚染防止が必要だということである。

中でも、金融リスク、不動産投機の縮小、環境汚染防止のための措置が重視されている。金融、不動産については、日本の経験からもわかるように、急激な引き締めは以後、景気に対して非常に大きな悪影響を及ぼす。
中国では、まず、これ以上金融リスクや不動産投機が進まないようにすること、その上で、ピンポイントで一つ一つ投機の芽を摘むというようなことを行っている。そうしたやり方で、今後も慎重に対応することになるだろう。

海外の調査機関などが、中国の金融リスクについて警告を発しているが、中国は随分前からそれへの対応を行っている。また、ゆっくりと進めている。そのことはむしろ中国の政策当局への信頼を高めることに繋がっている。

リーマンショック対策による負の遺産の後処理に隠れてしまい目立たないが、経済構造の転換、経済をけん引する新旧エンジンの交代が着実に進んでいる。
新エンジンとしては、新技術、新産業、新業態、新モデル、新製品、新エネルギー自動車などが指摘できる。

昨年は、C919大型旅客機、高速鉄道の復興号、量子通信・衛星、深海探査など一連の重要技術で成果が見られた。

新製品では、需要が旺盛な工業ロボット、新エネルギー自動車の生産量が50%以上伸びた。
新産業では、戦略的振興産業、ハイテク産業、装備製造業における付加価値が10%以上増えた。
新業態では、ネットショッピングの販売額が28%増加した。さらに、その関連産業が急成長し、例えば、宅急便サービスの業務量は30%近く伸びた。
新モデルでは、シェアリングエコノミー、デジタルエコノミー、プラットフォームエコノミーなどが急速に発展した。

こうした新エンジンの台頭によって、経済構造が大きく変化した。2017年の名目GDPに占めるサービス業の割合は51.6%で成長への寄与率は58.8%に達している。

国家統計局の推計によれば、世界経済全体の成長に対する中国経済の寄与率30%を超えており、その額は2016年における世界第14位の国家の経済規模に匹敵するそうだ。

中国経済は健全に発展しているといえそうだ。

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